お墓の方角や建て方、費用、石材店選びのポイントなど、
よしの家がわかりやすくご説明いたします。
いま寿陵が急増している | お墓の方角 | お墓の建て方 |
お墓づくりの費用 | 石材店選びのポイント | 寿陵は節税対策になる |
永代使用権 | 開眼供養 | 追善・年忌法要 |
納骨供養 | 墓所の手入れ | 墓所の整理 |
人間と動物の根本的な違いを「お墓をつくるか、つくらないか」ということによって説明したのは、フランスの思想家アランでした。彼はこれを「亡くなった人に対する礼節」と言っています。
亡くなった人を偲び、故人の持っていた徳や能力を称え、過去の偉人たちをめざして努力するところに人間の進歩がある、お墓はそのために意味があるのだ、と言っているのです。そして、礼節を重んじる日本人はアランの言葉どおり、どこの家でも人が亡くなると心を込めてお墓を立ててきました。
ところが最近は、生きているうちから自分のお墓や夫婦のお墓を建てる人が急激に増えてきました。 このように、生きているうちから建てるお墓のことを「寿陵」といいます。以前は、石材店で建てるお墓全体のうち寿陵の占める割合は5%位のものでしたが、現在では70%以上になっている墓所もあります。
寿陵がこんなに急増した直接の原因は、増え続ける人口に対して、都市部での深刻な墓地不足があります。都市部での新しい霊園開発は、適当な土地が不足していることでほとんどストップしている状態です。
お墓の習慣というものは機械的、合理的な理屈で割り切れるものではありません。
歴史と伝統に培われてきた公序良俗の範囲にあります。お墓は私達の誰もが経験したことのないあの世に関わっています。ですから、信じる人がいるならば、お墓の吉凶を断ずる墓相家がいても、いっこうに不思議はありません。信じるということはあくまでもその人の問題ですし、人が真剣に信じ切っているものを、まわりがとやかくいう筋合いのものではないでしょう。
しかし、墓相では決まってお墓の方角のことが取り上げられますが、今日のお墓はたいてい背中合わせに二列に並びます。これでは自分だけ好きな方向にお墓を建てるわけにはいきません。
仏教学で著名な大学教授にこの問題についておたずねしたところ「お墓を建てようとされたとき、どなたかから方角に関して意見されても、そんなことは仏教学的には全く根拠のないところだ。お釈迦様のお骨は方角に関わりなく、因縁のあった八つのところにまつられてあるそうではないかとおっしゃってください。誰がそういったのですかと訊かれたら、お経に照らし合わせてみればわかりますと答えてください。」と明快なご説明がありました。
宗教は人々の心のあり方が大切であることを教えているように思えますし、供養、回向という考え方も死者への愛情、尊敬ということから理解できます。
ところが「この建て方では不幸が起こる」とはばかることなく断言される墓相家の先生がおられるそうですが、もしそうだとすれば、とてもオカルト的ではないかと思います。
仏教学で著名な大学教授に墓相についてうかがったところ、「釈迦如来は諸行無常ということをいわれました。また、人の生き死にのことは誰にもわからない、ともいわれました。だから、こんな墓をつくってはならないとか、こんな墓をつくると不幸が起こる、というふうに断言的にいう人がいるとすれば、それは仏の教えとは全く正反対のことをいったことになります。それは明らかに諸行無常の教えにも背いています」といわれました。
たしかにお墓は家族の「死」に関することであり、「人が悪いと言っているようなお墓をわざわざつくる必要はない」という心理は誰にでも働きます。だからといって、現実ばなれした形を押しつけたり、あやまった指導をすることはいけないと思います。
墓地の場合、地域差あるいは寺墓地、霊園によっても大きく異なり、いちがいに申し上げられません。また墓石についても同じことがいえ、石種やかたち、大きさによって数十万円から一千万円を 越えるものまで様々です。
ここで申し上げたいことは、お墓は機能や性能を買うのではなく、心の満足を買う商品であるということです。ですから「歯磨き」「石鹸」「インスタントコーヒー」などのように、一定の使用機能と定価とが全国的に約束されているというような商品とは根本的に異なるわけです。これらの商品は同じものを他より安く買えば買い得感が得られます。
なぜなら、定価が特価の安さを判断する基準となっているからです。ところがお墓は厳密に申し上げるとひとつとして同じものがないのです。ひとつひとつが豊かな個性を持ち、表情を持ち、その家独特の歴史と愛情が込められてつくるものそれがお墓なのです。
そしてお墓は、一生に一度の高価な買い物です。表面上の価格で見比べるだけではなく、アフターサービスなどを含めた総合的な価格で御検討いただくことが大切です。
当社は4度の石の検品を行い始めてお客様に完成の引渡しをさせていただきます。
お墓は一生に一度あるかないかの高価な買い物です。そしてお墓は「買いました、建てました」ですむものではありません。何代にもわたって受け継がれていく大切なものです。
ですから、墓石そのものも大切ですがアフターサービスやメインテナンスもきわめて大切な意味を持っています。
お墓は石でつくられますが、石をただ単に切って、磨いて、建てただけではそれはお墓ではなく単なる石の小建造物に過ぎません。石とお墓の違いはどこにあるか。それは、精神の出会いの場としての価値観をお施主様に持っていただけるかどうか、ということではないかと思います。
したがってよい石材店とは、「どこで買っても同じだよ。お墓はこういうものと決まっているんだから。うちはよそより安くしているからお得だよ。売上げが何十億円ありました。」と説明する石屋ではなくお墓を建てるほうの家族に思いをはせ、その個性と固有の願いを尊重し、お墓の「価値」の維持を考えながら仕事をしているお店だと思います。
特に石の事を何も知らない商社営業マンも要注意です。
寿陵は節税対策になります。
ちょっと考えると、誰にでもわかることですが、親が亡くなると子供は遺産を相続します。遺産を受け継いだ人は相続税を払うことになります。
しかし、親が生前に建てたお墓は相続税の対象外です。 ところが、親が亡くなってから建てるお墓の費用は、相続の時点では課税対象の遺産に含まれますから税金がかかるわけです。
寿陵は、遺族には節税となり、とても助かるわけです。
お墓を買うということは、墓所使用権を取得する意味になります。
墓所は宅地分譲のように土地 そのものが売買されるのではなく、「永代使用権」を得るという形を取るのです。つまり墓所の取得は所有権の譲渡ではなく、永代使用承諾という方式で扱われ、そこで支払われる代金を「永代使用料」 といいます。
「永代」という名のごとく、永代使用権には期限がなく永久の権利ですから、使用者の権利は代々に渡って受け継がれてゆくことになります。
永代使用料を払ってお墓を建てますが、土地 は借り物でも、お墓を使用者が建てるのですから、その使用権は祭祀を主催する使用者にあるのです。
墓石を建立されたら必ずご住職にお願いし、開眼供養をしてください。
墓石はご住職にお経を唱えていただいて始めて、信仰礼拝の対象として本当の意味の「墓石」となるのです。お墓はその墓所に仏様が埋葬されているいないに関係なく、大切な先祖供養の対象です。「仏つくって魂入れず」とならないよう、是非開眼供養をご住職にお願いしてください。
初七日(七日目)
二七日(十四日目)
三七日(二一日目)
四七日(二八日目)
五七日(三五日目)
六七日(四二日目)
七七日(四九日目)忌明け
仏教ではより良い死後の世界へ行き着くようにとの願いから、亡くなられた日を含めて七日目ごとの法要と、「百か日」「毎月の命日」「新盆」などの追善法要を営みます。
百か日を過ぎると年忌法要となり、満一年たった祥月命日が「一周忌」、二年目が「三回忌」、以後は数え年で六年目に、「七回忌」、「十三回忌」「十七回忌」「二十三回忌」「二十七回忌」「三十三回忌」「三十七回忌」「四十三回忌」「四十七回忌」「五十回忌」「百回忌」と続きます。
これらの法要は先祖供養として欠くことの出来ない大切な行事ですので、近親者を招いてお寺や墓前で年忌法要を営みます。
また春秋の彼岸やお盆には家族そろって墓参をし、故人を偲び供養することが残された者の大事なつとめなのです。
お墓参りはまず、お墓をきれいにすることから始まります。
墓石は一年中雨風や日光に照らされていますので、石の自然な光沢をいつまでも失わないよう充分な手入れをしてください。
お墓参りには雑巾やブラシを用意して、石碑に刻まれた文字の中はブラシで磨き、香炉や花立てなどのゴミを取り払い、線香のシミや鳥の糞などは雑巾でふき取ります。古くなった塔婆は所定の場所に片付け、植木の剪定もお隣の迷惑にならぬよう心がけます。また花筒の破損や玉砂利が減ってしまったなど、修理をする点、お気づきの点がありましたらお気軽に当社にお申し付けください。
「お墓は故郷にあるけれど、遠いので墓参りが容易でなく、子供たちが維持することを考えると不安である」、「事情があって複数の墓所を持っており、管理が大変なので一カ所にまとめたい」、「自分は長男でないので、自分のお墓を考えたい」近年お墓をお求めになられる方々は、以上のような動機で入手されたケースが多いようです。
これらを解決するには、古いお墓は整理して、墓参が楽で気持ちよく供養できる場所に新しく墓所を求めることが、現実に即したもっとも良い方法ではないでしょうか。
整理の要領はお寺のお願いして魂抜きの法要を行い、無縁となった墓石はしかるべきかたちで処分してもらい、遺骨を掘り出します。
整理に当たっては、お寺や自分の過去帳などと照らし合わせ、親戚の人に聞くなどして、そのお墓が誰を埋葬した者か確認してください。
整理が済んだら新しい墓所で開眼法要を営んで遺骨を埋葬します。この場合、改葬許可証など特別な書類が必要ですので、当社にご相談ください。